2012年02月17日

静岡竹サミットへの参加報告

静岡竹サミット2012に参加してきました。近江八幡の酒蔵工房の小関さんはじめとするグループの一員として、私は主に地元の竹を内装外装に使った「竹リキシャ」の運搬と、会場でのPR走行などを担当させてもらいました。2月は2回目の静岡となり、曇りがちでしたが、朝のうちに少しだけ、富士山のお顔も拝見することができました。

平日でしたが会場は満員で、乗車体験には幼稚園児の子供たちがバスで100人以上来てくれたりして、忙しくも充実したPR走行となりました。会場内の敷地が非常に広く、安全に走ることもできてよかったです。

サミットのパネルディスカッションなどの内容は、真剣に竹の利活用を考えておられる皆さんの集まりでしたので白熱しておりました。環境や交通の分野やコミュニティに感心があるものとしては、関わりがなくはないのですが、ついていききれずに難しく感じるところもありました。しかしながら懇親会などでは地域地域の事例のおもしろいところを聞けてよかったです。


写真は竹リキシャと園児達、そしてドライバーを手伝ってくれた農業に熱い!村上さんの後ろ姿です。   


Posted by eco&rikisha at 00:35 Comments( 0 ) イベントなどの情報と報告

2012年02月14日

静岡竹サミットへの参加

明日2/15(水)八幡酒蔵工房の皆さんと、静岡で開催される竹サミットに参加することになりました。リキシャ運搬も伴うため早朝の出発になりますが、楽しんできたいと思います。
http://wens.gr.jp/program/special/11takesummit.html
  


Posted by eco&rikisha at 21:10 Comments( 0 ) イベントなどの情報と報告

2012年01月28日

機構と構造詳細 (3)運転しやすい牽引機構

詳しい説明は難しいので画像を中心に載せておきます。

(3)運転しやすい牽引機構

  

  

  

・キャビンの荷重は補助輪にかける:平行に保つためキャビン重量の一部を支えることになるキャビン前部のアームが、補助輪2輪をつなげるサブフレームを抑える形とすることでキャビン重量は牽引自転車にかかることなく牽引しやすくなる。補助輪と補助輪のサブフレームがキャビンにつながると、牽引自転車なくとも構造上4輪となり安定する。

・補助輪は牽引車両後輪と同軸の左右に配置:補助輪を牽引自転車後輪と同軸に配置することで、牽引自転車の前輪ハンドルをまげて右左折の動作をする時にその動作に同期して転回を容易にする。

・路面の傾きに対応し補助輪と牽引車両のねじれに対応する(上下左右):牽引自転車のヘッド付近において、補助輪のサブフレームをバンドなど強度を持つ柔軟な部材で固定することにより、補助輪と牽引車両がねじれても対応できるものとする。そしてもう一点サドル付近で上下動は可動としながらも左右動を抑えることで、牽引自転車と補助輪との平行を保つ。また、ねじれが過ぎると牽引自転車のペダルその他の部分が補助輪と接触するので、軸同士を別のベルトでつなぐことにより可動範囲は一定範囲に規制する。

・路面の傾きに対応し牽引車両とキャビンのねじれに対応する(上下左右):キャビン前部のアームをねじれ方向に可動とすることで、路面の傾きなどで補助輪とキャビンとがねじれの関係になっても車輪が浮くことなく地面に密着して安定を保つことができる。

・牽引車両とキャビンは結接部で自由に屈曲し転回に追従する:補助輪2輪をつなげるサブフレームとキャビン前部のアームが結接する部分は、地面に垂直となる方向を軸に回転可能な構造とする。このことで補助輪2輪を含む牽引車両とキャビンは結接部分で180°以上自由に屈曲し、全長が3.5m前後の車両が幅2.5m程度の回転半径にて転回可能となる。

・重さを感じないギヤ比(現在導入作業中):外装式変速機と内装式変速機を組み合わせることにより、通常の自転車よりもはるかに幅広い変則域を可能とする。

  


Posted by eco&rikisha at 11:15 Comments( 0 ) 彦根リキシャの機構詳細

2012年01月28日

機構と構造の詳細 (2)転倒防止機構

晴れたり曇ったりしながらも雪はまだ降っており、除雪があるおかげでMTBではなんとか走れますが、普通の自転車では移動は困難です。こう言う日はゆっくりと中での作業に適しています。今日も引き続きリキシャの構造の詳細を書きます。

(2)転倒防止機構

・牽引車両に転倒防止の補助輪を設ける:牽引車両が通常の2輪の自転車だと、当然横倒れになる可能性がある。牽引車両が横倒れになると後のキャビンもつられて前のめりになり、乗客は非常に危険な思いをすることになる。このような状態を避けるため、牽引車両には補助輪を設け、倒れないようにする。またこの補助輪は後のキャビンの重量を支える役割も果たす。キャビンの自重と乗られるお客さまの重量を加えると相当の重量となる。キャビンの車輪と補助輪の4輪で重量を支える。キャビンの重量が牽引する自転車に乗っからず、補助輪が受けてくれることにより操縦安定性も高まる。またストッパーやパーキングブレーキを設け、乗務員が側にいないときに車両の動きを固定する。

<参考寸法③>補助輪車輪/キャビン車輪
彦根リキシャ  20×1.75/2.25-17(子どもMTB前輪とカブ用の前輪を流用)
長&戦&竹 26×1.75/26×1.75(MTBの前輪を流用)

   

youtubeに動画をアップしておきました。
http://youtu.be/roQ2y3HA-dQ   


Posted by eco&rikisha at 09:50 Comments( 0 ) 彦根リキシャの機構詳細

2012年01月25日

機構と構造の詳細 (1)キャビン

冷えるが晴れた太陽も顔を出す一日となりました。風は少し強いようですが。

リキシャの製作に関しては本当に色々な方にお世話になって今まで作ってくることが出来たので、この詳細の部分をきちんと公開したいと思います。同じように作る方がある場合の参考にして頂けたらとも思います。以下にも書きますが、色々試作したり、知人友人に試乗してもらったり、専門家の意見を聞いてみた上で、構造や寸法を決めることができました。基本的な寸法は別として、デザインはデザイナーにお願いすることも大いに有効であったように思います。

機構と形状の詳細

(1)キャビン

<参考寸法①>H:全高㎜、L:全長㎜、W:全幅㎜(客室部分のみ牽引部のアームは除く)
※ 彦:彦根リキシャ、長:長浜リキシャ、戦:戦国リキシャ、竹:竹リキシャ
彦 H: (1960)㎜ L:(1190)㎜ W:1146㎜ 屋根は銅版葺き、塩ビシートで防寒
長 H: (1875)㎜ L: (1200)㎜ W:1210㎜ 屋根は板葺き、PC板などで防寒
戦 H: (1700)㎜ L: (1120)㎜ W:1100㎜ 屋根は木とPCの板、PC板などで防寒
竹 H: (1900)㎜ L: (1370)㎜ W:1100㎜ 屋根は編んだ竹、

・屋根と壁:試作段階では屋根のない壁もない、椅子だけのものを作ってみたが、試しに乗って頂く多くの方から、雨風はしのげた方がよいという声が多く、屋根と壁がある構造を標準とした。またあまりにもオープンだと恥ずかしいとか、不安を感じるという声もあった。ただ夏の開放感は必要で、周りの視線や暑い日ざしが直接当たらない程度に、夏は取り外しできる薄いプラスチック板と日除けの簾を組み合わせた。また運転手とのコミュニケーションのため、前方を覆う部分も一部空けた状態で声がお互いに聞こえる程度とした。
  

・乗り込み口:乗り込み口が牽引する自転車に邪魔にならないように後ろ向きに乗るものを一番最初に作ってみたが、多くの方が「進行方向が見えないと不安で怖い」との感想を挙げたので、前か横が入口で前向きに座る形を採用した。
  

・幅広さ:幅広さは大人2人と子ども1人が座る座面ができるだけ広く、かつ外形幅がコンパクトに収まる寸法を選択した。この際座る位置が低いと重量を支える車輪が座面に出っ張る形になるので、この部分をひじ置きにするなどの対処を施した(重量を支えるのに十分なサイズの車輪を座面下に収めようとすると座面が高くなる)。
  

・高さ:天井高さは乗り降りするのに邪魔にならない程度に低く、かつ座った状態で外を眺める時開放感のある高さを心がけた。高くなりすぎると重心も高く不安定となるし風であおられたりもするので、できる限りにおいて低くするよう心がけた(人力で引っ張るので風の抵抗の大小はとても大きい)。

・椅子の位置と角度:色々試した結果、深く腰掛ける形が安定するが、ご年配の方はあまり深いと次に立ち上がるときに立ち上がりにくいという声があったため、キッチンの椅子よりは低く、ソファよりは高い辺りの位置に収めた。乗客が乗車中に前後左右に移動されてしまうと、位置の変動が運転しづらさとなってしまうので、座るとある位置に定着するような形状を心がけた。

・地元に根ざしたデザイン:ある程度目立たないと危険であるし、気にもかけていただけないので存在感は必要であるが、乗ると恥ずかしいと感じるようなものはよくない。ぎりぎりのラインで、地域特有の様式を盛り込んだデザインなら少し派手でも乗客は納得して頂きやすいであろうという配慮からも、地域にあった形を盛り込んで頂くようお願いした。実際、観光客の方は比較的派手なデザインでも旅先と言うことで喜んで乗っていただけるが、福祉目的で利用される地元のおばあちゃん達は、しばらくの期間走り回って自転車タクシーが街になじむまでは恥ずかしそうにされる姿が見受けられた。以下、各地のリキシャはそれぞれデザイナーに協力を仰いだ。

☆彦根リキシャ:滋賀県立大学印南研究室(および大工:三木君)
☆長浜リキシャ:キャビン製作者に同じ(片山木工)
☆八幡竹リキシャ:松田栄一氏
☆戦国リキシャ:立澤竜也氏
  


Posted by eco&rikisha at 15:39 Comments( 0 ) 彦根リキシャの機構詳細
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クルマの代わりになるような、いやそれ以上に楽しい、自分がエンジンの乗り物を作ることがわたしの夢です。
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