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eco&rikisha
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クルマの代わりになるような、いやそれ以上に楽しい、自分がエンジンの乗り物を作ることがわたしの夢です。
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2012年01月25日

機構と構造の詳細 (1)キャビン

冷えるが晴れた太陽も顔を出す一日となりました。風は少し強いようですが。

リキシャの製作に関しては本当に色々な方にお世話になって今まで作ってくることが出来たので、この詳細の部分をきちんと公開したいと思います。同じように作る方がある場合の参考にして頂けたらとも思います。以下にも書きますが、色々試作したり、知人友人に試乗してもらったり、専門家の意見を聞いてみた上で、構造や寸法を決めることができました。基本的な寸法は別として、デザインはデザイナーにお願いすることも大いに有効であったように思います。

機構と形状の詳細

(1)キャビン

<参考寸法①>H:全高㎜、L:全長㎜、W:全幅㎜(客室部分のみ牽引部のアームは除く)
※ 彦:彦根リキシャ、長:長浜リキシャ、戦:戦国リキシャ、竹:竹リキシャ
彦 H: (1960)㎜ L:(1190)㎜ W:1146㎜ 屋根は銅版葺き、塩ビシートで防寒
長 H: (1875)㎜ L: (1200)㎜ W:1210㎜ 屋根は板葺き、PC板などで防寒
戦 H: (1700)㎜ L: (1120)㎜ W:1100㎜ 屋根は木とPCの板、PC板などで防寒
竹 H: (1900)㎜ L: (1370)㎜ W:1100㎜ 屋根は編んだ竹、

・屋根と壁:試作段階では屋根のない壁もない、椅子だけのものを作ってみたが、試しに乗って頂く多くの方から、雨風はしのげた方がよいという声が多く、屋根と壁がある構造を標準とした。またあまりにもオープンだと恥ずかしいとか、不安を感じるという声もあった。ただ夏の開放感は必要で、周りの視線や暑い日ざしが直接当たらない程度に、夏は取り外しできる薄いプラスチック板と日除けの簾を組み合わせた。また運転手とのコミュニケーションのため、前方を覆う部分も一部空けた状態で声がお互いに聞こえる程度とした。
機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン

・乗り込み口:乗り込み口が牽引する自転車に邪魔にならないように後ろ向きに乗るものを一番最初に作ってみたが、多くの方が「進行方向が見えないと不安で怖い」との感想を挙げたので、前か横が入口で前向きに座る形を採用した。
機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン

・幅広さ:幅広さは大人2人と子ども1人が座る座面ができるだけ広く、かつ外形幅がコンパクトに収まる寸法を選択した。この際座る位置が低いと重量を支える車輪が座面に出っ張る形になるので、この部分をひじ置きにするなどの対処を施した(重量を支えるのに十分なサイズの車輪を座面下に収めようとすると座面が高くなる)。
機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン 機構と構造の詳細 (1)キャビン

・高さ:天井高さは乗り降りするのに邪魔にならない程度に低く、かつ座った状態で外を眺める時開放感のある高さを心がけた。高くなりすぎると重心も高く不安定となるし風であおられたりもするので、できる限りにおいて低くするよう心がけた(人力で引っ張るので風の抵抗の大小はとても大きい)。

・椅子の位置と角度:色々試した結果、深く腰掛ける形が安定するが、ご年配の方はあまり深いと次に立ち上がるときに立ち上がりにくいという声があったため、キッチンの椅子よりは低く、ソファよりは高い辺りの位置に収めた。乗客が乗車中に前後左右に移動されてしまうと、位置の変動が運転しづらさとなってしまうので、座るとある位置に定着するような形状を心がけた。

・地元に根ざしたデザイン:ある程度目立たないと危険であるし、気にもかけていただけないので存在感は必要であるが、乗ると恥ずかしいと感じるようなものはよくない。ぎりぎりのラインで、地域特有の様式を盛り込んだデザインなら少し派手でも乗客は納得して頂きやすいであろうという配慮からも、地域にあった形を盛り込んで頂くようお願いした。実際、観光客の方は比較的派手なデザインでも旅先と言うことで喜んで乗っていただけるが、福祉目的で利用される地元のおばあちゃん達は、しばらくの期間走り回って自転車タクシーが街になじむまでは恥ずかしそうにされる姿が見受けられた。以下、各地のリキシャはそれぞれデザイナーに協力を仰いだ。

☆彦根リキシャ:滋賀県立大学印南研究室(および大工:三木君)
☆長浜リキシャ:キャビン製作者に同じ(片山木工)
☆八幡竹リキシャ:松田栄一氏
☆戦国リキシャ:立澤竜也氏

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